皮膚の最も重要な役割は、皮膚バリアの形成で、
そのために欠かせないのが、水分と油分の関係性になります。
皮膚常細菌は脂肪酸を分解し、
自ら保湿成分のグリセリンを産生したり、
抗菌ペプチド、アミノ誘導体といった免疫系に関わる物質を作り出しています。
今回、皮膚常細菌試験から年齢別多様性の変化をみてみました。
先ず、20代30代のグループは、
菌の種類が非常に豊富でさまざまな個性を持った菌がたくさんいました。
例えば、免疫調整や抗炎症作用の菌、
皮膚バリアや保護あるいは保護炎症抑制に関連している菌が多く定着してました。
対して、50代、60代のグループは、菌の種類にかなり偏りがあり、
似たような共通性を持った菌同士がたくさん集まっているという傾向がありました。
特に、60代に多く定着している菌は、
汚染や外的ストレスで増えやすい菌、
皮膚バリアが弱くなると定着しやすくなる菌、
老化の進歩を示唆する菌、
などの偏りが結果として出ておりました。
また、30代は水分と油分が肌の上でバランスよく存在しており、
50代、60代は、皮脂の量が少ないという結果があり、
これは肌のバリア機能が衰えてしまって、非常に乾燥しやすい肌状態であるということの現れです。
よって、若い方は再生や保護に関わる菌が多く、
逆に年齢を重ねるとより古く、
それぞれの皮膚環境に応じた菌が皮膚に強く定着しているということが分かります。
まさしく皮膚常在菌にとっての住み心地が
その肌環境を作り、
その人の肌の良し悪しに関わってくるということになるのです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
*NEW*
KEIKO塾の課題作品をご紹介しております。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ホームページはこちら↓
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー